足利氏にゆかりの寺院 (智光寺〜大岩毘沙門天(最勝寺)叶権現)
大岩の毘沙門天・山門と鐘楼
智光寺〜大岩毘沙門天(最勝寺)叶権現
智光寺は西暦1265年に足利泰氏により創建されています。現在は廃寺となり跡地に栃木県立足利清風高等学校が建てられています。僅かにその裏手にある平石八幡宮が往時を忍ばせています。
智光寺を創建した泰氏は、突然出家して幕府から咎められ、以後、足利の一族の勢力は後退し、幕府内部の立場も微妙になってゆきます。
出家後の泰氏はここに隠棲したと言われます。
その智光寺から山伝いに北東方向に進んだ所には、足利七福神でもある大岩毘沙門天(最勝寺)があります。そこにある男坂と呼ばれる急な斜面を登った所に叶権現があります。看板によれば…
足利義兼の孫、泰氏が山下平石の智光寺より大岩山への百ケ日の祈願成就日参の折、九十九日目祈願の昄途行基堂の傍らに一白蛇をみとめ心密かに奇瑞なりと祈願成就の折、一大岩石の麓に一間四面の茅葺伝堂を建立し叶権現と称せるに始まる。
と記載されています。時代の前後は不明ですが泰氏が智光寺に隠棲していた事を伺わせます。
本堂
鐘楼
大岩毘沙門天・仁王門の阿吽像。かなり傷んでおります。公的機関による修復を期待します。
毘沙門様の鐘楼からの紅葉。